早漏治療
早漏とは
早漏(Premature Ejaculation)とは、元来、性行為でパートナーが満足しないうちに射精をしてしまうことを早漏といいます。
18歳~65歳までの成人男性の約3割が早漏症であるとの統計があります。
世界保健機構(WHO)は、「国により多少の違いはあるが、男性のおよそ30~50%程度がその障害にかかっている」と指摘しています。
早漏には、何分以内で射精をしてしまったからという具体的な定義・基準はありませんが、一般男性で、挿入から射精までの時間は平均6~7分とされているため、半分以下である2~3分以内に射精してしまう場合は早漏症だと判断してよいでしょう。
また、ED(勃起不全)になると、3人に1人は早漏を合併するといわれています。
早漏の原因
早漏症の原因は、心理的・物理的・年齢的と分けられます。また、これらが同時に起こる場合も考えられています。
①心理的
心理的原因の早漏症とは、交感神経が活発化するため、早漏症になってしまうことです。
過去に早く射精してしまった経験があり、それが強く記憶され性行為の時に不安になってしまうため、交感神経が活発に働いてしまい、交感神経が活発になると興奮しやすくなり、早めに射精をしてしまいます。
ストレスなどでも交感神経が活発化するため、同様の原因で早漏症になる可能性があります。
②物理的
物理的原因の早漏症とは、性器付近の皮膚の神経が敏感で、少しの刺激だけで射精してしまうのが物理的な原因です。ED(勃起不全)の男性の内、3人に1人は早漏だといわれており、勃起時に硬さが足りない場合も刺激に弱くなるため、この物理的な原因に該当します。
また、仮性包茎で普段から亀頭が刺激に慣れていない場合も、性行為時に触られただけで射精してしまうことがあります。
③年齢的
年齢的原因の早漏症とは、加齢により男性ホルモンの分泌が減少し、筋力の低下から射精をコントロールできなくなることです。
実際に女性が希望する挿入から射精までの時間は平均15~16分
小学館「sabra」誌アンケートより: 女性パートナーが希望する膣内射精潜時
日本人女性1,000人(平均年齢24.7歳)に対して行ったアンケートによると、実際に女性が希望する挿入から射精までの時間は、平均が15.7分という結果でした。
希望する挿入から射精までの時間 | 割合(%) |
---|---|
~1分 | 1% |
1~5分 | 12% |
5~10分 | 43% |
10~20分 | 27% |
20~30分 | 13% |
30~60分 | 2% |
60分以上 | 2% |
日本人男性が、挿入してから射精に至るまで、平均6~7分ですが、アンケート結果からは、日本人女性の70%が、5分~20分位の挿入時間を希望しています。
男性が、挿入してから射精に至るまでの時間が長くても、女性が満足していない場合を「相対的早漏」といい、早漏症と診断されます。
早漏治療
以前はセマンズ法やスクィーズ法といった早漏防止のトレーニング法が行われていましたが、現在では行われていません。
早漏の治療には早漏治療薬が効果的で、内服薬と外用薬があります。
内服薬プリリジー(ダポキセチン)は世界で服用する唯一承認されており、射精時間を4倍に延長、治癒が期待できます。服用する度に効果が現れ、服用回数を重ねるほど射精時間を延ばすという効果もあります。
そのため世界的にはプリリジー(ダポキセチン)の内服による早漏治療が標準的になっています。
また、外用薬リドスプレーは、局所麻酔薬で、過敏性早漏の男性に有効です。
EDを合併している場合、陰茎の感度が上昇してしまうこと、性行為が満足に行えないため、バイアグラ等を併用しなければなりません。
金沢ユニットクリニックでは、ED治療・早漏治療のどちらも行っているため、同時に治療を行うことが可能です。