現代の日本人は、脂質が多い食事を摂りがちです。「脂質が体に悪い」ということは多くの人が抱いている印象ですが、脂質=悪なのではなく、摂りすぎが悪いということを正しく認識することも重要です。また、どんな食品に脂質がたくさん含まれているのかを知ることも大切です。
脂質とは
三大栄養素の1つ
脂質は健康を維持するうえで欠かすことのできない三大栄養素の1つです。脂質は1gあたりカロリーが9kcalと高く、重要なエネルギー源であるほかに、ホルモンや核膜、細胞膜を構成する役割、皮下脂肪のもととなり物理的に臓器を保護し、また、寒さから体を守り体温を保つための働きをもっています。また、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収を促す働きもあるため、脂質を減らしすぎるとビタミン不足に陥ります。1日の摂取目安量は40~50g程度です。
脂質が多い食品一覧
食べ過ぎていませんか?
100gあたりの脂質が多い食品は以下のようになっています。
牛ばら肉 | 50.0 | あんこうのきも | 41.9 | ホイップクリーム/植 | 34.1 |
フォアグラ | 49.9 | ドレッシング(サ) | 41.4 | たまご(卵黄) | 33.5 |
牛肉(サーロイン) | 47.5 | 生クリーム(植) | 39.2 | 油揚げ | 33.1 |
牛肉(テール) | 47.1 | ベーコン | 39.1 | クリームチーズ | 33.0 |
生クリーム(乳) | 45.0 | ホイップクリーム/乳 | 38.3 | いわし(油漬) | 30.7 |
牛肉(リブロース) | 44.0 | 牛肉(肩ロース) | 37.4 | 牛肉(ギャラ) | 30.0 |
牛肉(サーロイン) | 42.5 | レバーペースト | 34.7 | 牛肉(ランプ) | 29.9 |
ドレッシング(フ) | 41.9 | 豚ばら肉 | 34.6 | あいがも | 29.0 |
水分が少ない食品だと、油類やマーガリンやバターは80%超えの脂質含有量です。
脂質を摂りすぎるとこれらのリスクが高まる
脂質異常症に
脂質の摂りすぎは、血液中の中性脂肪と悪玉コレステロールを増加させ、反対に善玉コレステロールを減少させます。その結果、肥満や脂質異常症を引き起こします。悪玉コレステロールが増えると動脈硬化につながります。中性脂肪は動脈硬化の直接の原因にはなりませんが、悪玉コレステロールを増加させる働きがあるため、動脈硬化を進行させる要因となります。また、脂質の摂りすぎから内臓脂肪が蓄積されると、その脂肪細胞から悪玉物質が分泌され血管がダメージを受けたり、インスリンの働きの低下させたりするため、脂質の摂りすぎは結果的に高血圧や高血糖を招くのです。
脂質をカットしてくれるゼニカル(オルリファスト)
食事の脂質量の30%を排出
ゼニカル(オルリファスト)は、有効成分がオリルスタットという脂肪吸収抑制剤です。ゼニカルを服用すると、食事として摂取した脂質の30%をカットし、体外に排泄してくれます。ただし、ゼニカルは副作用が特徴的で、脂肪便、下痢、便失禁など、オイルのせいで必要以上にお通じがよくなってしまうため、おならと一緒に便が出てしまうということも人によってはありますので、おむつや生理用ナプキンを着用するといいでしょう。
ゼニカルだけで痩せられたら理想だけど…
運動も併せて行うとダイエット効果がアップ
ゼニカルは、「食べたことをなかったことにしてくれる」薬のように聞こえてしまいますが、摂取した脂質の70%は体に吸収されますし、カロリーカットしている以上に揚げ物やお菓子を食べてしまったらダイエット効果は得られません。ダイエット中で食事には気を付けているけど、今日は付き合いがあってどうしても焼き肉を食べなければならない…など、ダイエットする気持ちを忘れずに服用するなら効果があるでしょう。正しく服用すればゼニカルはきっとあなたの心強い味方になってくれるはずです。また、ゼニカルはあくまでもダイエット補助剤ですので、ゼニカルだけで痩せようと思ってもなかなかうまくいかないかもしれません。ダイエットの基本は摂取カロリー<消費カロリーですから、運動を合わせて行い消費カロリーを増やす努力をすると、するすると体重が落ちていきます。現在、おなかがポッコリしてきて中年太りが気になるけれど、なかなか付き合いが多くてダイエットが難しいという方は、ぜひ一度ゼニカルを服用してみてはいかがでしょうか?
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