日本の頭髪に関するアンケートを行い、「薄毛が進行していると感じる」に類する回答をした男性を年代別に割合を算出した結果が以下の通りです。
- 10代 10.5%
- 20代 25.8%
- 30代 38.2%
- 40代 45.4%
- 50代 53.4%
- 60代 60.5%
歳を取ると薄毛に関する悩みが多くなるのは必然的かと思いますが、10代で10.5%、20代で25.8%もの割合で薄毛に悩んでいるひとがいることになります。今回は日本人の大きな悩みである薄毛治療に有効なものに関することを解説します。
薄毛の原因は
薄毛になってしまうのには生活習慣が大きく影響を与えています。先ずは食事。本来、農耕民族であった日本人ですが近代化により食生活が欧米化することにより野菜中心の食事から肉類が中心の食生活に変わってしまいました。また、牛丼チェーンなどのファストフード中心の食生活を送ってしまい栄養摂取が偏ってしまいます。牛丼や肉中心の脂質の多い食事が続くと血中の脂肪が増え血管が詰まりやすくなり、髪の毛に十分な栄養が届かなくなり、髪の毛が細くなりやがて抜けてしまいます。また、頭皮の毛穴に脂が詰まり髪の毛の成長を阻害します。
喫煙によって薄毛が引き起こされる場合もあります。タバコの煙に含まれるニコチンは体内に入ると自律神経に悪影響を及ぼし血管を硬化させ血管を詰まりやすくします。食事の脂質と同様に頭皮に十分な栄養を送ることが出来なくなります。このニコチンに関しては発がん性物質であることも広く知られています。健康的視点からも有益ではないので禁煙若しくは減らす方向で考えた方が良いでしょう。
その他の原因としてはストレスや運動不足が挙げられます。何れの原因も自律神経による血管の硬化に関係しています。血管は体中に張り巡らされており、体中の隅々まで酸素や栄養を送り届けます。薄毛同様、ED(勃起不全)にも影響を与える可能性があるので生活習慣など、不摂生は気を付けましょう。
薄毛治療に摂取すると良いもの
前項では薄毛の原因に関することを説明しました。薄毛治療に摂取すると良いものを説明したいと思います。まずは普段の食生活から摂取出来る栄養素をから説明します。
- ビタミンB
- 亜鉛
- たんぱく質
これらの栄養素は髪の毛の成長にとってとても重要になります。ビタミンBには皮脂の過剰分泌を防ぐ効果があり毛穴が目詰まりを予防します。髪の毛の生成に亜鉛は必要不可欠です。。亜鉛は様々な細胞を生成する際に使用される成分で、亜鉛が不足すると味覚障害や肌荒れの原因になります。髪の毛の90%はたんぱく質で出来ています。たんぱく質は比較的摂取しやすい栄養素ですが、こちらが不足すると色素障害が起こり白髪が増えてしまいます。
これらの栄養素が含まれている食材は最もお勧めなのは牡蠣でしょうか。高級食材ではありますが非常に栄養価が高く、100mg当たりの亜鉛の含有量は食材の中では最も多いので非常に栄養価の高い食材です。他には豚のレバーなども含まれます。しかし、いずれも人によっては苦手で食べられない場合もあると思います。手ごろで食べやすいものであれば鶏卵や大豆が挙げられます。鶏卵はビタミンやたんぱく質が豊富です。大豆は植物性たんぱく質が豊富で抗酸化作用やコレステロール値の低下、ビフィズス菌の増加を助けるなど最近の栄養学で非常に注目を集めている食材です。
- フィナステリド
- デュタステリド
- ミノキシジル
これらは先ほど紹介したものとは違い医薬品になります。医薬品なので科学的に研究がされ効果が実証されているのでより効果的であると言えます。フィナステリド、デュタステリドは共に抜け毛を抑制する効果があります。デュタステリドはフィナステリドに比べ1.6倍の効果がある薬剤です。ミノキシジルは頭皮に繋がる血管を拡張し育毛を促進する効果を持つ薬剤です。フィナステリド、デュタステリドは守り、ミノキシジルは攻めの薬剤と称されます。
生活習慣を見直す
不摂生な生活はやはり自分の首を絞めることになります。毎日の仕事に忙殺されがちですが、自身の健康のためにも朝は早起きをして朝食に納豆と卵を食べるようにしてみては如何でしょうか。タバコが好きな方は少し減らしてお昼に食べる牛丼を定食屋さんにするなど、ちょっとづつ変えてみると健康に一歩づつ近づいていくと思います。今回紹介した薬剤やビタミンや亜鉛は当院で処方をしていますので、薄毛にお悩みの方はぜひ当院医師にご相談ください。