男性型脱毛症にお悩みの方の中には「若いうちにやらなかったからもう遅い」とお考えの方も多くいらっしゃると思います。しかし、結論から言ってしまえば40代、50代からAGA治療を始めても効果はあります。
AGAとは
AGAとは男性型脱毛症の略で、その名の通り男性ホルモンの作用を原因とする薄毛の事を指します。AGAの原因物質として最も有名なのがDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンです。DHTは男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼという還元酵素が結合することで生成されます。髪の毛にはヘアサイクルと呼ばれる成長周期(成長期・休止期・退行期)があります。DHTが増加することでこのヘアサイクルが乱れ、毛髪が細く、弱いものになってしまいAGAとなってしまうのです。
ザガーロとは
ザガーロはイギリスのロンドンに本社を構えるグラクソ・スミスクライン社という大手製薬会社から販売されているAGA治療薬です。有効成分はデュタステリドで、5α還元酵素Ⅰ型・Ⅱ型の両方の働きを阻害する作用があります。AGA治療薬として有名なフィナステリド(プロペシア)が5α還元酵素Ⅱ型のみを阻害する薬なので、デュタステリドの方がより効果的であるといえます。
実は販売開始前からザガーロにはAGA治療に高い効果があると注目を集めていました。もともとグラクソ・スミスクライン社から販売されている、デュタステリドを有効成分としたアボルブという前立腺肥大症の薬があり、その副作用として高い発毛効果があることが知られていたからです。実際にアボルブを前立腺肥大薬としてではなく、AGA治療薬として使っている患者もいたくらいです。それならばと、同社がAGA治療薬ザガーロとして販売を開始しました。用量は0.5mgと0.1mgカプセルの2種類になります。
ザガーロの有効成分デュタステリドは5α還元酵素を阻害する薬です。その作用によりテストステロンと5α還元酵素が結合するのを防ぎ、DHTの生成を抑えることでヘアサイクルを正常に保ち健康な毛髪の生育を促しAGAを予防してくれます。
年齢層別のAGA治療薬効果比較
ここでは20代から60代までの日本人男性が5α還元酵素阻害薬を使用した際の効果を比較した際の試験結果から高齢者にもAGA治療薬は有用性があるのか説明します。
今回はフィナステリドを用いた研究結果になりますが、デュタステリドはフィナステリドよりも効果が高いもので、また前立腺がん予防薬の観点で高齢者の方にも有用性が見られることから今回紹介する研究結果よりも効果があるととらえていただいて問題ないでしょう。
5年間フィナステリドによる育毛を実践した患者様の世代別効果の実感です。
最初の1年間の服用で効果を実感できた人の割合は
20~30歳 40.5%
31~40歳 53.6%
41~61歳 47.5%
5年間服用を続けた際に効果を実感できた人の割合は
20~30歳 56.2%
31~40歳 78.6%
41~60歳 68.4%
以上のようになりました。この結果からみても分かる様に30歳代から始めるのが最も効果的ではありますが、20歳代よりも40歳~60歳代の効果の実感があった人の割合が高いことからも一概に若いうちから始めればよいわけではないことがわかります。またあくまでもこれはフィナステリドを用いた研究の結果なので、フィナステリドよりも有用性の高いデュタステリド(ザガーロ)を使用すれば満足度はさらに上昇することが見込まれます。
薄毛の進行と育毛効果
治療効果に満足出来なかった方のほとんどは薄毛が始まってからの進行期間が長いということがわかっています。効果に満足できた人は薄毛が進行してから平均7.01年、満足できなかった人は薄毛が進行してから平均12.08年だったといわれています。つまり薄毛の進行年月が長すぎると効果を実感しづらいということの様です。しかし、フィナステリドを用いた実験でAGAの進行度を1~7段階まで分け、満足度を調査したところ、薄毛進行度の低い1~3段階目の患者よりもある程度薄毛の進行している4~5段階目の患者の方が満足度・効果の実感度がともに高いという結果になりました。この結果からある程度薄毛が進行している方が効果を実感しやすいということもわかります。
つまりは薄毛進行度合いが強いほど効果は出やすく実感しやすいが、長い年月をかけた薄毛ほど効きにくいということです。
しかしながら今回紹介した研究結果からも分かる様に40歳~60歳にかけて新たにAGA治療を始めた方でも5年間服用を続けた際には効果を実感、満足していただける方が約7割もいらっしゃいました。「年齢的に始めても遅い」と諦めてしまっている方、治療を迷われてしまっている方、ぜひ一度当院にご来院してAGA治療を開始してみませんか？
